道の駅・小豆島オリーブ公園 小豆島の自然が生み出した魅力溢れた道の駅

小豆島オリーブ公園 ギリシャ風車

瀬戸内海を見下ろす小高い丘にオリーブ畑が広がり、白い風車と相まってギリシャの様な風景を堪能することが出来る小豆島オリーブ公園。この記事ではそんな異国情緒溢れる「小豆島オリーブ公園」について紹介する

目次

小豆島オリーブ公園ってどんなところ

オリーブ記念館とサン・オリーブ温泉

小豆島オリーブ公園はオリーブをテーマとした道の駅で、左の施設がメインとなるオリーブ記念館

館内にはオリーブの歴史を学ぶことが出来る資料館やオリーブオイルを生かした地中海レストラン「オリヴァス」がある。

お土産物屋はまさに名産のオリーブづくし。オリーブオイルはもちろん、化粧品やお菓子、思いもよらないものにもオリーブが使われていて、見て歩くだけでも楽しめるお店になっている。

右の施設がサン・オリーブ館内には天然温泉とレストランが併設されており、オリヴァスと少しメニューが違うのでチェックして見て下さい。

小豆島オリーブの歴史を知ろう

小豆島オリーブ始まりの源木

日本に初めてオリーブオイルが登場するのは、約400年前の安土桃山時代のこと。ポルトガルの宣教師によってもたらされ、ポルトガルの油がなまって「ホルトの油」と呼ばれていた。

江戸時代は鎖国政策によりオランダからわずかな量を輸入するだけで非常に高価なものだった。

オリーブの樹が日本に植えれらたのは幕末のこと。1862年(文久2年)徳川将軍の侍医であった林洞海が薬用のため、フランスから輸入したオリーブの苗木を横須賀に植えたのが日本初のオリーブ栽培とされている。

明治維新後、殖産興業を目指す明治政府は海外の有用動植物を国内で繁殖、栽培することを試みた。

1879年(明治12年)フランスから約2000本のオリーブの苗木を導入し、神戸に設けた神戸オリーブ園に植えられ、栽培に成功し翌年には実が収穫された。その後、日本初のオリーブオイルや果実加工品が作られたのである。

しかし神戸市街の拡大や神戸の気候の問題などの理由で1908(明治41年)に神戸のオリーブ園事業は完全に中止されてしまった。

そこで政府が新たにオリーブ栽培の候補地として選んだのが香川、三重、鹿児島の3県だった。その中で香川県の小豆島のみが栽培に成功し、1911年(明治44年)には74kgの実が収穫された

成功の要因はオリーブの原産地である地中海沿岸は温暖で雨が少ない気候で、そこと小豆島の気候は比較的似ていることであった。

しかし小豆島には夏に梅雨や台風があるため完全に同じではない。そこでもう一つの重要な要因として技術者たちのたゆまぬ努力の賜物であることは言うまでもない。

魔女の宅急便の世界へ

グーチョキパン店

グーチョキパン店のロケセット

ここは実写映画「魔女の宅急便」でキキが働くパン屋「グーチョキパン店」のロケセット。撮影終了後に取り壊される予定だったのだが、オリーブ公園の雰囲気に合っているということで移設したもの。

ハーブガーデンに囲まれ、白壁を基調とした洋風建築は地中海を思わせるオリーブ公園によく似合っている。

因みにギリシャの建物の多くが白い理由

  • 壁を塗る素材である石灰が地中海沿岸に豊富で安く手に入ること(日本では漆喰と呼ばれている)。
  • ギリシャの夏は日差しが強いため、地域一帯の家を白くすることで建物の中が高温になるのを防ぐため。石灰には湿度調節機能がある。
  • ギリシャは水源が少なく雨水を生活用水として利用しており、石灰には除菌作用があり雨水の除菌を行なう事が出来る。
  • 石灰は非常に燃えにくいので、火事を防ぐ効果があること。

日本でも白壁で有名な倉敷の建物などに漆喰が使われている。しかし、日本では漆喰は高価なため、経済的に豊かな商人や、戦火から守る必要がある城郭などの特定の建物に用いられている。

グーチョキパン店の店内

店内は優しい灯りがともり、緑と赤を基調とした物語の世界が広がっている。現在はハーブショップ コリコとして営業しており、ハンドメイド雑貨とハーブティーを販売しているので、映画の雰囲気を感じながら買い物を楽しめるようになっている。

ギリシャ風車

引用元:道の駅小豆島オリーブ公園

ここはオリーブ公園一押しのフォトスポット「ギリシャ風車」。小豆島の姉妹島であるギリシャのミロス島から贈られた風車で1992年(平成4年)に建設された。

エーゲ海を思わせる瀬戸内海と風車をバックに大勢の「なりきりキキ」が魔法のほうきにまたがって小豆島の空に向かい飛んでいた。ほうきは園内のオリーブ記念館で借りることが出来る

おすすめフォトスポット

始まりの本

高さが3メートルもある「始まりの本」という本のモニュメント、右ページの扉は開けることが出来、本の裏側へ通り抜けることが出来る。本には英語で小豆島オリーブの歴史が書いてあった。

「気まぐれな魔法の扉」というどこでもドアみたいな扉。これは年に数回しか現れず、出現場所も毎回違うらしい。本当にどこでもドアみたいだ。

幸せのオリーブ色のポスト

非常に珍しいオリーブ色のポスト。オリーブは平和の象徴とされ国連の旗にも描かれており、オリーブに囲まれたこの場所から大切な人に手紙を出来たらと思いからポストが置かれた。

元々は愛媛県で使われなくなったものを譲り受けた赤いポストを、緑色に塗って「幸せのオリーブ色のポスト」として2016年(平成28年)に設置された。もちろん普通のポストと同じ様に郵便物を投函出来るようになっている。

オリーブ公園から見る瀬戸内海の景色

山の斜面に造られたオリーブ公園からは瀬戸内海の美しい風景が様々なところから一望できる。対岸に見える陸地は小豆島から突き出た半島で映画「二十四の瞳映画村」があり昭和の小豆島の雰囲気を味わう事が出来る。

小豆島オリーブ公園と小豆島オリーブ園の違い

最後によく似た施設である小豆島オリーブ公園と小豆島オリーブ園の違いについて解説しておこう。小豆島オリーブ公園の隣には小豆島オリーブ園が併設されており、初めて訪れた方は混乱されることが多いと思う。

筆者も行く前は混乱したが、実際行ってみるとそこまでややこしいものではなくて、これら2つの園は真隣にあり、特に境目もなく、いつオリーブ公園からオリーブ園に入ったか分からないくらい普通に歩いて行き来することが出来た

細かな違いを述べると、小豆島オリーブ園は明治時代に小豆島初のオリーブ栽培に成功した農園で日本最古のオリーブの原木がある。広大なオリーブ畑が広がっているのでオリーブ畑の雰囲気を味わうにはオリーブ園の方がより適していると思う。対してオリーブ公園は道の駅のためか、より観光に重きを置きインスタ映えする空間作りをしてる様に感じた。

下の地図の中心にあるのがギリシャ風車。その右にあるのが小豆島オリーブ公園、左下にあるのが小豆島オリーブ園である。

小豆島オリーブ公園へのアクセス

小豆島には数カ所の港があり、高松港、新岡山港、日生港、姫路港、神戸港とフェリーで結んでいる。

小豆島へのフェリーは小豆島フェリー、両備小豆島フェリーグループ、ジャンボジェリーがある。乗船港によって運行会社が異なりますので、それぞれチェックして下さい。
小豆島フェリー両備小豆島フェリーグループジャンボジェリーの公式ホームページへ

小豆島の各港から車での所要時間は「池田港10分」「坂手港15分」「土庄港20分」「福田港30分」「大部港40分」

左上の猫の左の→をクリックしますと、番号に対応した港が表示されます。

港から路線バスを利用する場合は、「坂手線」「南廻り福田線」は「オリーブ公園口」下車、徒歩5分。「田ノ浦映画村線」は「サン・オリーブ」下車。こちらは直接オリーブ記念館の前まで行っている。本数が少ないので事前チェックがオススメ!。

小豆島オリーブバス株式会社公式サイトへ

最後までお読みいただきありがとうございました!

小豆島オリーブ公園 ギリシャ風車

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この記事を書いた人

著者;どらきち。平安京在住の地理、歴史マニア。 畿内、及びその近辺が主な活動範囲。たまに遠出もする。ブラタモリや司馬遼太郎の「街道をゆく」みたいな旅ブログを目指して奮闘中。

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