丹後国府

府中エリアは、成相寺や傘松公園がある北側の山と南側の阿蘇海に挟まれた細長い平野に町並みが広がっています。
府中エリアを東西に貫くメインストリートは国道178号線と写真の名もなき道です。
国道178号線は現代になって出来た道ですが、写真の道は平安時代からあったと言われている歴史のある道です。
見事なほどに長い一直線の道で、国府の中央を貫くメインストリートでした。平安京でいう朱雀大路ってところです。

東西の道に対して南北の道も直線で、交差点はほぼ直角に交わっています。小さいながらも条里制(碁盤目状街区)が敷かれていたことの名残です。
丹後国府の朱雀大路を西に進むと、山が迫ってきて平野が狭くなっているところがあります。国府はその付近までだったと言われています。国府の西端には国分寺が建っていました。
案内板があるので行ってみましょう。
丹後国分寺

草むらの中に通された緩い坂道を進むと、寺への石段が見えてきました。

山門は、鐘楼の下に武家屋敷の長屋門が合体したような不思議な形式。

境内には、鐘楼、本堂、その隣の庫裡しかなく、必要最小限の建物しかありませんでした。
律令体制が崩壊して財政支援が無くなると、多くの国分寺が廃れていきました。その中で残っているだけでも貴重な存在です。
しかし、厳密にはこの国分寺は奈良時代の国分寺ではなく、何度かの変遷を経て江戸時代に建てられたものでした。
すぐ近くに奈良時代の国分寺跡があったことが、発掘調査により判明しました。

何もない草むらに丹後国分寺跡の碑が立っています。
寺はかなり広かったようで、見える範囲の草むらが境内だった様です。

聖武天皇が出した国分寺を建てる好立地な条件。
- 国の華として見えやすいところ
- 水害の憂いのないところ
- 南向きの土地
- 人家から近すぎず遠すぎずのところ
ここは、国府の西端の山裾の高台で南向きと、かなり理想的な場所。何度も荒廃しながらも、今に至るまで生き残ってきたのは、それだけ立地の好い場所で、府中エリアの人々の信仰の対象となっていたのかもしれません。
この後は、すぐ横にある郷土資料館の「丹後天橋立ミュージアム」に行く予定でしたが、リニューアル工事中でした。2027年の秋に再オープン予定とのこと。是非また来たい。

国分寺跡からは阿蘇海と天橋立が見渡せました。お寺の中からだと、もっと綺麗に見えたことだと思います。
この場所を選んだ人は「ここ以外ありえへんやろ」って思ったのでは。
今の府中エリアは、天橋立に蓋をされ外海へ出にくく、鉄道や道路網からも離れている不便な場所ですが、当時は国府に素晴らしい場所だったのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

天橋立巡り府中編 Googleマップ
天橋立府中エリアへのアクセス
公共交通機関🚃🚌
京都丹後鉄道天橋立駅下車、丹海バスで30分ほど
車🚗
京都縦貫自動者道与謝天橋立ICから20分ほど
