奈良下市歴史観光 吉野の商都と呼ばれた吉野山の玄関口・下市を散策

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下市観光文化センター

下市観光文化センター

町の入り口である下市口駅から、長く伸びる谷の町を奥へ奥へ進んできた。

ここに来て、下市の歴史資料館がある下市観光文化センターが登場した。個人的にはもう少し、序盤に登場してくれた方が嬉しい。

知識を入れた後は、必ず現地に行ってその場所の雰囲気や空気感を感じたくなるからである。

下市町歴史資料館

館内の一画にある歴史資料館。ちょっと、いやかなり狭めだが、重要なのは広さよりも中身である。

下市の繁盛ぶり

見覚えのある橋の写真。藤村酒造あったところの問屋橋だ。

問屋橋の名前のとおり、あの辺りは商業の中心地だった。どおりで付近に伝統家屋がたくさんあったわけである。

下市札

本の栞みたいなものが展示されていた。よく見ると銀三分とか銀壹匁とか書いてある。

これは栞ではなく商業手形で、両替商などでお金に替えることが出来るようになっている。

日本の商業手形は江戸時代の前半、1600年代に始まった

史上初めて発行されたのが、驚いたことに下市の下市札なのである

下市札

当時のお金は金、銀、銅を使っていた為、大金の取引となるとかなりの重量となっていた

そこで下市の商人が、紙に金額を書いて手形を発行したのが始まりと言われている

取引が盛んになり、大金が動く状況にならないと、この発想は生まれない。普通に考えると大阪あたりが最初になりそうな気がするけど、意外な事に下市が初めてだったのである。

桜や吉野杉の様な自然がウリの吉野で、まさか商業に関する新発見を得られるとは思わなかった。

資料館は小さくても、筆者の歴史好奇心を溢れるほどに満たしてくれた。

最後に、今回使った切符のウリとなっている、商業施設「KITO」と下市温泉を目指した。

KITO FOREST MARKET SHIMOICHI

KITO FOREST MARKET SHIMOICHI

KITOは、下市の中心地から秋野川を更に上流に進んだところにある。

2024年にオープンした新しい施設で、建物は廃校となった小学校の校舎を再活用している

校庭や体育館、廊下、教室など誰しもが感じる懐かしさが残されていた。

KITO FOREST MARKET SHIMOICHI

施設内はショップやレストラン、醸造所などがあって、下市や奈良県の地産地消を活かした商品が販売されている

雰囲気としては、民間企業が手掛けたオシャレな道の駅って感じ。

引用元:KITO公式ホームページより

食料品やお土産のコーナー。

材木倉庫がコンセプトとのことで、据えられた材木の上に商品が陳列されている。

あと天井には下市の名産品、割り箸を使ったオブジェが。木工の町、下市がオシャレに表現されている。

引用元:KITO公式ホームページより

こっちは雑貨品のコーナー。下市の薬草や吉野杉のアロマが置いてあり、色々な香りを楽しめた。杉のアロマって初めて見た。

KITO・下市温泉満喫デジタルきっぷには、KITOでの割引券が付いていたので、お箸と干し柿を購入した。吉野と言えば柿も名物やった。

KITOの後は、今回の旅の締めくくり。少し川を遡りったところにある、下市温泉へ向かった。

下市温泉

道標

温泉の手前に、古い道標を見つけた。左 吉野山、右 大峰山と書いてある。

今も変わらず、ここは吉野方面と大峰方面の分岐点で、結構多くの車が行き交っていた。

下市温泉 秋津荘

吉野山方面と大峰山方面の分岐点にある下市温泉。

温泉は内風呂と露天風呂、サウナ、水風呂があって、町の銭湯とスーパー銭湯の中間くらいの広さ。

観光客向けの温泉地ではないけど、地元の人に愛されている温泉という感じ。

落ち着いた雰囲気で入浴することが出来て、イイ感じの旅を締めくくりとなった。

しかし、帰りの電車に間に合わすため、駅まで自転車を疾走して汗をかいてしまった。風呂に入った後は、汗はかきたくないのに~。

長文ですが最後までお読みいただきありがとうございます

下市 Googleマップ

下市へのアクセス

公共交通機関🚃🚌
近鉄特急で大阪から約1時間、京都から約1時間20分。下市口駅下車。

車🚗
西名阪自動車道「柏原IC」または「郡山IC」から約1時間30分

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この記事を書いた人

著者;どらきち。平安京在住の地理、歴史マニア。 畿内、及びその近辺が主な活動範囲。たまに遠出もする。ブラタモリや司馬遼太郎の「街道をゆく」みたいな旅ブログを目指して奮闘中。

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