小豆島オリーブ歴史観光 小豆島がオリーブの島になった秘密

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小豆島オリーブ園

小豆島オリーブ園 入口

小豆島オリーブ園の入口に到着。ここは小豆島で一番歴史のあるオリーブ園で、小豆島オリーブの始まりの場所

小豆島オリーブ園 お土産物店

小豆島オリーブ園は1919年(大正8)年の創業で、日本で最初の民間オリーブ園。

小豆島オリーブ園

小豆島オリーブ園は道の駅と違ってガチの農園なので、敷地内にはたくさんのオリーブの木々が育てられている。

オリーブの森には、素晴らしいフォトスポットや100年の歴史を物語っているモノがいくつもある。

オリーブの実のひき臼と圧搾機

数十年前まで使われていたオリーブの実のひき臼と圧搾機。

収穫したオリーブの実は臼でペースト状になるまですり潰される。そのペーストを圧搾機で圧力をかけて油と水分を絞りだす。その後は、ろ過して不純物を取り除いたら、オリーブオイルが完成する。

昭和天皇御手播きのオリーブ

このオリーブは昭和天皇が1950(昭和25)年、小豆島に立ち寄られた際に蒔かれたオリーブの内の1本

昭和天皇は生物、植物学者でもあり、国内の食料や農業振興に強い関心を持っていた。

天皇陛下が皇居内にある水田で毎年、田植えと稲刈りをする皇室行事があるが、元は昭和天皇から始まった。

昭和天皇御手播きのオリーブ

昭和天皇が蒔かれたオリーブはギリシャ風車の近くにもあって、2本が今もすくすくと育っている。

種が蒔かれた3月15日は、後にオリーブの日と制定され様々なイベントが行われているそう。

元を辿ると、天皇とは農業に関する祭祀を司る神主であったので、昭和天皇の農業に対する関心は先祖返りの様に感じる。

大河ドラマ「光る君へ」では、天皇や貴族が儀式などの時に物忌みを行う様子が描かれていた。これは天皇やその関係者の行動によって、天候不順などが起こり不作に繋がると信じられていたためである。

なんでオリーブの木を見ながらそんなことを考えてるんやろ。気を取り直して次のとこへ行こ。

オリーブの原木

小豆島オリーブ園のシンボル、1917(大正6)年に植樹したオリーブの原木

樹齢100年超えた今も元気に実を付けている。

オリーブの原木

原木の周りに植わっている17本の木々も、同じく1917年に植樹された樹。

正にここが小豆島オリーブ園の始まりの場所なのである。

樹齢100年以上と聞くと長生きと思ったけど、オリーブの寿命は長く、地中海地方には2000年を越えているのもあるらしい

となると、樹齢100年なんてただの若造やん。たかだか80年程度の寿命の人間風情に言われたくないやろうけど(笑)

オリーブの並木道

上にある展望台を目指して上っていく。

細長い葉、銀緑色の枝のオリーブの森は、緑生い茂る日本の森とは全く違う雰囲気。

オリーブの苗木

ここではオリーブの苗木を育てている。

1〜2年かけて50cm〜1m以上に育てて、根がしっかり張り樹勢が確認されたら、本圃に移し替えるとのこと。

展望台からの景色

展望台に到着。海の向こうに見える陸地は島の様に見えるけど、左の方で小豆島と繋がっている田浦半島。

田浦半島との間にある内海湾は、波が穏やかで昔から漁港や海運業が盛んであった。

神戸からの船が通ったのが、ちょうど、目の前の海であった。左へ進んだところに島に降り立った坂手港がある。

オリーブの木々の間を真っすぐ伸びる道を駆け下りれば、そのまま地中海へダイブ出来そうな感じ。

オリーブ発祥の地の石碑

展望台の少し下には、オリーブ発祥の地の石碑が建てられている。

これを見れば、ヘロドトスも「小豆島を除き、日本のどこにもオリーブの木は存在しない」と言ったに違いない(笑)

一通り見て回ったので、入り口近くまで戻ってきた。

海側を見ていると南欧に来たように感じるが、山側を見た瞬間に現実に引き戻されてしまう。

オリーブ畑のくすんだ緑と山の木々の明るい緑との色分けが絵に描いた様。これこそが南欧にはない小豆島の景色って感じがする

自分が今、小豆島に来ている喜びを感じつつ、オリーブ園を後にした。

小豆島オリーブ園 公式ホームページへ

道の駅小豆島オリーブ公園と小豆島オリーブ園の違い

最後に道の駅小豆島オリーブ公園と小豆島オリーブ園の違いについてもう一度簡単にふれておこう。

道の駅小豆島のオリーブ公園はオリーブに特化した複合観光施設。ミロス島と小豆島の友好の証であるギリシャ風車がシンボル。

小豆島オリーブ園は日本のオリーブ栽培発祥の地。オリーブ園として100年以上の歴史があり、日本最古のオリーブの原木がある。

初めて訪れた方は、同じような名前の施設が2つあって混乱されることが多いと思う。

実際は2つの園は隣接しており、特に境目もなく、一つの施設として普通に歩いて行き来することが出来るようになっている

小豆島オリーブ公園へのアクセス

小豆島には数カ所の港があり、高松港、新岡山港、日生港、姫路港、神戸港とフェリーで結んでいる。

小豆島へのフェリーは小豆島フェリー、両備小豆島フェリーグループ、ジャンボジェリーがある。
小豆島フェリー両備小豆島フェリーグループジャンボジェリーの公式ホームページへ

小豆島の各港から車での所要時間は「池田港10分」「坂手港15分」「土庄港20分」「福田港30分」「大部港40分」

港から路線バスを利用する場合は、「オリーブ公園口」もしくは「サン・オリーブ」下車。

小豆島オリーブバス株式会社 公式ホームページへ

最後までお読みいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

著者;どらきち。平安京在住の地理、歴史マニア。 畿内、及びその近辺が主な活動範囲。たまに遠出もする。ブラタモリや司馬遼太郎の「街道をゆく」みたいな旅ブログを目指して奮闘中。

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