大原宿歴史観光 白壁と格子戸が残る因幡街道の宿場町「大原宿」を巡る 

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吉野川

吉野川

因幡街道はこの辺りでは吉野川沿いに通されています。

岡山といえば吉井川が有名なので、てっきりそうだと思っていたら違いました。吉井川の支流の吉野川で、ここからしばらく行くと、津山の方から流れた吉井川と合流します。

一つ北の坂根宿の過ぎると志戸坂峠を越えますが、その辺りが太平洋側と日本海側の分水嶺となっています。街道は志戸坂峠で吉野川とお別れし、因幡(鳥取県)に入り千代川沿いを伝って鳥取を目指します。

吉野川沿いの大原宿

大原宿の辺りは、東の方から流れてきた後山川と吉野川が合流する地点で、二つの川が広めの谷底平野を作り出しています。

中国地方の山地にはこのタイプな盆地がよくあります。

三界萬霊の碑

大原宿 南側出入口

大原宿の姫路方面の次の宿場は平福宿。平福宿は播磨(兵庫県)で、県境である鎌坂峠を越えなければなりません。

因幡街道は南北朝時代には後醍醐天皇が隠岐から脱出した際に通り、江戸時代には鳥取藩池田家の大名行列の主要ルートになっていました。戦国時代には、新免武蔵こと「宮本武蔵」が何度も通っていました。

津山道 更生橋

大原宿からは津山方面に行く津山道が分かれています。

左の道しるべには、「是より右 津山道」「是より左 播磨ひらふく道」とあります。

橋を渡ると竹山城の下を通り、土居坂を越え津山を目指します。現在は国道429号線が踏襲されています。

三界萬霊の碑

道しるべの隣には、お寺でたまに見かける「三界萬霊」と書かれた石碑がありました。

全世界の生きとし生けるものには精霊が宿っていて、それら全てを供養するために建立されていると聞いたことがあります。

街道に見たのは初めてかも。この辺りで大勢の人が亡くなる様なことがあったのでしょうか。

大原神社

大原神社

大原宿から東へ智頭急行を過ぎたところに大原神社があります。

まるでここだけが、丘になっていて木々が生い茂っている様なっている不思議な場所です。

ここは地理的に重要な場所になっています。下の地図を見てください。

北から流れる吉野川と北東から流れる後山川が合流し、2つの川が削って作った谷底平野が合流しています。

神社はその合流地点の山の先端に位置しています。

川が合流する山の先端というのは、村から見えやすいので神聖視されやすく、また水源を守る結界的な意味でも神社が置かれることが全国的に見られます。

大原神社

元々は日吉山王宮といい、938年(天慶元年)に別の場所から現在地に遷されたそうです。

1873(明治6)年に日吉山王宮から大原神社に改められたと案内にありましたが、鳥居の扁額は山王宮のままになっています。

大原神社 随身門

随身門は1880(明治13)年に新築されました。こちらは大原神社となっていますね。どっちやねん。

大原神社 拝殿

拝殿と本殿は、1668(寛文8)年に津山藩主「森長継」が寄進したものとのこと。そのためか拝殿の扁額は、日吉山王宮のままになっています。

明治政府は、○○宮は皇室ゆかりの格式高い神社のみとし、皇室と関係が薄いのに「○○」宮と名乗っている神社を「○○神社」に改称させることを推し進めました。明治時代に改称しているので、ここもその影響でしょう。

拝殿と本殿

拝殿の後ろに本殿があります。

本殿は切妻両流れ造り三間社になっています。

屋根が横から見ると左右対称に流れているのが切妻両流れ造り。

三間社は正面から見た時に、柱が4本あり柱間(柱の間の空間)が3つあることです。神社建築としては最もポピュラーです。

田中酒造場

田中酒造場

1885(明治18)年創業の酒の蔵元「田中酒造場」。大原宿唯一の造り酒屋。

ここの建物は火返しが3つも付いています。左側は増設でしょうか。

「武蔵の里」と掲げられた看板。先ほどから何回も話に出ているので、お分かりかと思いますが、冒頭でお話しした浪人とは、二刀流の剣豪として知られる「宮本武蔵」。

ここでは宮本武蔵の生誕地にちなんだ清酒「武蔵の里」が名物となっています。

田中酒造場
田中酒造場

店内も撮らせていただきました。よく考えると今回の大原宿巡りで唯一、中に入れた建物でした。

歴史を感じさせる店内に土地の水と米で作られた酒。土地の風土と文化が一つの空間に濃縮されている様です。

創業以来作り続けているのが「大原白梅」。

ここは、宮本武蔵の生誕地にちなんだ武蔵の里を購入しました。

今日の宿での楽しみが出来ました。

これだけ美しく整然とした町並みが維持されている宿場町はかなり貴重。

にもかかわらず、観光誘致をあまりしていないのか、観光客をほとんど見かけなかった。3~4組くらいだったかな。

少し物寂しい気もしましたが、この風景を独り占め出来るのは最高の贅沢に感じました。

武蔵の里は街道を南へ3㎞ほど行ったところです。幸い、武蔵の里までは山越えはなく道は平坦なので、自転車で巡るのに丁度よかったです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

大原宿巡り Googleマップ

大原宿 アクセス

公共交通機関🚃🚌
智頭急行大原駅下車 徒歩5分ほど

車🚗
鳥取自動車道大原ICから車で10分ほど

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この記事を書いた人

著者;どらきち。平安京在住の地理、歴史マニア。 畿内、及びその近辺が主な活動範囲。たまに遠出もする。ブラタモリや司馬遼太郎の「街道をゆく」みたいな旅ブログを目指して奮闘中。

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