常滑歴史散歩 招き猫が導く路地が入り組む陶芸の町

愛知県常滑市は知多半島の真ん中あたりに位置し、海上に浮かぶ中部国際空港(セントレア)で有名な町

しかし、空港よりもはるか昔から常滑を名を広め続けていたものがあります。

日本六古窯の一つ常滑焼の生産地で、その中でも日本一の招き猫の生産地となっています

入り組んだ路地には、レンガ造りの煙突や古い陶器工場が残っていて、陶芸の町ならでは景観を楽しめます。

今回は、招き猫に導かれ、小高い丘に広がる陶芸の町を巡ってきました。

常滑が陶芸の町として発展した3つのポイント

  • 小高い丘に出土した陶芸に適した土
  • 二つの湾に挟まれた知多半島
  • 斜面上に数多く造られた登り窯
目次

名鉄常滑駅

名鉄常滑駅

京都からJRに乗り、岐阜駅で途中下車。何故、名古屋まで来ないのかというと、今回は名鉄電車全線フリーきっぷを使って名鉄沿線を巡ろうというわけで、1日目は常滑観光にしました。

フリーきっぷは1日用と2日用があります。2日用の方がお得なので、2日用を購入しました。

名鉄岐阜駅から特急で約1時間、常滑駅に到着しました。

駅前のとこなめ招き猫通りを進み、陶器工場が点在する旧市街に向かいます。

とこなめ招き猫通り

とこなめ招き猫通り

駅から少し歩くと、さっそく招き猫の洗礼が待ち構えていました。歩道脇のコンクリートの壁に招き猫のオブジェがずらりと並んでいます。

常滑の陶芸作家さん達の作品で、色んな御利益をアート的な招き猫で表現されています。

かなりの数の招き猫が飾られているので、幾つかを紹介したいと思います。

健康長寿

筆者一番の願いはやっぱ健康長寿。そうでなくては旅を続けることが出来ないし。

猫が持っているのはタオルだろうか。ということは乾布摩擦をイメージしているのかな。

旅行安全

旅行安全も大切。筆者もこの猫の様に首から携帯電話を下げて町歩きをしています。両手がフリーになるし、写真を撮りたいときには、すぐに携帯を手にする事が出来ます。

航空安全

これぞ常滑って感じの招き猫。常滑の招き猫がセントレアから飛び立つ時代がやってきたのか。

心願成就

これはマジで凄い。9本の手で招いてきてる招き猫の観音進化形態。

とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)

とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)

招き猫ゾーンを抜け少し行くと、とこなめ観光案内所が見えてきます。常滑観光の拠点です。

いつも通り、パンフレットを手に入れて町巡りに繰り出します。

やきもの散歩道マップ

やきもの散歩道マップ

旧市街はとこなめ招き猫通りの南側に広がっています。

駅近くの道は整然としていますが、旧市街は打って変わって路地が網の目の様になっています。新しく広げられたエリアと昔からのエリアが、ここまで分かりやすい町も珍しい。

何故、旧市街は複雑に入り組んだ道になっているのでしょうか?

その謎を考えながら、町巡りをしていきます。

その前に、もうお昼前になっていたので、先にお昼を食べに行きました。

常滑ブラック

競艇ラーメン うをとよ

常滑市がある知多半島は、みそや醤油の醸造工場が数多くある発酵王国と言われています

常滑ではたまり醤油を使った真っ黒のスープのラーメン、常滑ブラックが定番となっています。真っ黒なラーメンと言えば、富山ブラックしか知りませんでした。どう違うのでしょうか。

競艇ラーメン うをとよ

シンプルにラーメンの大を頼みました。富山ブラックと同じく真っ黒です。しかし、味は全く違います。

富山ブラック 塩っ辛い、胡椒が強めでスパイシー。スープは全部飲めない
常滑ブラック たまり醤油のコクが強くまろやか。スープを全部飲んた

味の方向性は真逆と言っていいほど違います。それが知名度の差にも出ている気がします。

富山ブラックの方はインパクトがあるので、印象に残りやすく名物になりやすい。常滑ブラックはコクはあるけど優しい味で、毎日食べても飽きないタイプなので、インパクトが弱め。

知名度は低めと言っても、店は満員で少し待ちました。外に出た時はかなりの行列が出来ているほど大人気です。早めに行ってよかった。

競艇ラーメン うをとよ 食べログサイトへ

やきもの散歩道

時間をロスすることなく、腹ごしらえを終わらすことが出来ました。

ルート上にはこの様な案内板が設置されているので、この通りに行くと、迷わず一周できます。

しかし、定番のところだけ巡って満足していては町巡りマニアとは言えない。町巡りは全ての道を踏破してから次に進むものだと、誰かが言っていました。旅行者の常識だぞ(笑)

散歩道に入ると、いきなり見慣れない装飾が。土管が道の壁に埋め込まれています。この様な景色はこの先も至る所にあります。まるでスーパーマリオブラザーズ3の土管の国みたいです。

常滑は明治から昭和にかけて、日本最大級の土管生産地でした

大量に生産すると、その分不良品も多く出ます。常滑は丘の斜面に造られた町なので、土砂崩れ対策が必須でした。そこで、不良品の土管を土留め(土砂崩れ防止の壁)に利用したのでした。

常滑焼の土管は、焼成されているため耐久性が高く、土圧に耐えることが出来るので、土留めに最適でした。町中に造られた土管の壁は、他にはない独特な景観を生み出しています。

さすが陶芸の町ということで、陶磁器の販売店や陶芸体験の店が至る所にあります。

上下左右の分かれ道が面白過ぎる。3方向全て行ってみたい。

まずは案内のルート通り右へ見ってみる。そちらには「見守り猫 とこにゃん」という常滑のシンボル招き猫がいるので、まずはそれを見に行きましょう。

謎の路地を発見。家の敷地なのか公道なのかよく分からない。停止線が引いてあるので、多分進んでいい道だと思う。

試しに進んでみると、道の先には別の家々や陶芸工房の入り口があったので、通行可能な道のようでした。

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この記事を書いた人

著者;どらきち。平安京在住の地理、歴史マニア。 畿内、及びその近辺が主な活動範囲。たまに遠出もする。ブラタモリや司馬遼太郎の「街道をゆく」みたいな旅ブログを目指して奮闘中。

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